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障害者問題のノンフィクションで、おまけにかなりの長さであるこの本が売れたというのは、内容もさることながら、この書名の力が大きいでしょうね。内容も門外漢のフリーライターが突然深刻な現場にほうりこまれて、どう書いていったらよいのか、取材する人々とどうかかわっていったらいいのか戸惑い悩む様が伝わってきます。鹿野さんという人を通して、人と人が関わっていくことの現実を提示してくれています。「他人に依存せず、自分だけでやってゆける」のが自立でなく、他人との関わりなくしてはなりたたない「共生」の生き方。これは障害者だけでなく、健常者と言われる人も同じ。鹿野さんと私は同い年で、同じ時期に札幌でそれぞれの生を生きていたのですね。
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