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スティーブ・ジョブズ I
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著者: |
ウォルター・アイザックソン |
出版社: |
講談社 |
評価: |
5 |
カテゴリ: |
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コメント: |
第1巻はsteve jobsの若い頃。やんちゃだった頃、その成功と挫折が描かれている。ほぼ、リアルタイムだったので、懐かしくもある。何より、こんなむちゃくちゃな人間が、すごいことのできる米国の奥深さに驚く。日本も今後は、変人でもとんがっている方がいい。エンジニアとのやりとりも面白い。
第2巻も含めて、mac, next, iMac, ipod, iphone, ipadと歴史の裏側を見る感覚、
プレゼンのカリスマしか知らないスティーブジョブズの人間性をみる。
また、経営者としての手腕も、アップルの魔法を分解して見せるようで面白い。
steve jobsは最高の人を見つけ、集め、最高の仕事をさせる。
日本が忘れてしまったもの作りの原点があり、また、それをグローバルな視点で行うという日本にかけているものもシリコンバレーだからこそ、持ち得たということか。
命を削って作品を世に送り出す、まさにアーティストだったのだと実感。
元気になる、自分もそうなれるのではと思わせる。 |
関連本棚: |
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限界費用ゼロ社会―<モノのインターネット>と共有型経済の台頭
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著者: |
ジェレミー・リフキン |
出版社: |
NHK出版 |
評価: |
5 |
カテゴリ: |
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コメント: |
IOTのもたらす世界を市場型資本主義から共有型経済(コモンズ)への転換とみる。
インターネットでコミュニケーションが、IOTで残る2分野の限界費用がゼロになっていくことを様々な実証例を挙げて示す。
一方で、MOOCやオープンソース、共有型車など共有型経済の始まりの事例を示す。
コモンズの悲劇は避けられるのかという疑問には、
世界中の共感を呼ぶことで避けられるのではないか。
マインドセットの転換が必要である。
ととく、最後に、「フクシマ」を経て、原発を脱却しようとするドイツと日本は逆の道を歩んでいることの警鐘を鳴らしている。
一般意志2.0とつながり、僕の中では目指す方向となった。 |
関連本棚: |
sshinji
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世界でいちばん大切にしたい会社 コンシャス・カンパニー (Harvard Business School Press)
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著者: |
ジョン・マッキー, ラジェンドラ・シソーディア, John Mackey, Rajendra Sisodia |
出版社: |
翔泳社 |
評価: |
5 |
カテゴリ: |
経営
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コメント: |
ステークホルダー間の調整を行い、win-winの関係構築を目指す。
企業は市民である。このような意識の高い(コンシャスな)ビジネスは可能であるという信念。これは、江戸商人の三方よし(売り方よし、買い方よし、世間よし)ではないか。
市民の成熟とビジネスのイノベーションにより、価値の高い製品を持続的に提供し続けることは可能であると説く。
オリジナルのタイトルのようにそのような資本主義(コンシャスキャピタリズム)は可能であると説く。 |
関連本棚: |
sshinji
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閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義
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著者: |
イーライ・パリサー |
出版社: |
早川書房 |
評価: |
5 |
カテゴリ: |
フィルターバブル
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コメント: |
本書のいうフィルターバブルとは、検索やSNSという我々の目を覆い隠す風船であり、我々はそのフィルターを通して飲み、外界を知りうることができると筆者は警笛を鳴らす。
なりたい自分とありのままの自分、いいねボタンは他人からみてそう思ってほしい自分を表しており、googleの検索は今の自分の欲望そのものである。
インターネットはかつてはフラットでオープンだったはずなのに、いつの間にか「閉じこもり」人々が情報を得にくくなっていたのだ。
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関連本棚: |
isihara
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増井
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デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 (ちくま学芸文庫)
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著者: |
アントニオ・R・ダマシオ |
出版社: |
筑摩書房 |
評価: |
5 |
カテゴリ: |
脳科学
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コメント: |
人間の理性や論理的な思考といったものが、情動とは切り離せないものであることを、神経生理学、臨床心理学などの豊富な例を用いて示される。特に、前頭葉を何らかの理由で一部損傷した患者たちの示す異常な行動を科学的に調べることにより、示される理論はショッキングである。ソマティクマーカー、乱暴にいえば直感といったものが、意識化で様々な選択肢にあらかじめいい悪いの重みを与えることで我々は判断が下せる。我々の普段知らない大きな無意識のごくわずかな一部が意識として我々が考えるものであるという。「はいチーズ」といわれて素直に笑えないのは、普段笑うときには、まず情動が様々なシグナルを脳に与えているからこその笑いとは大きく異なっているからだという。デカルトの誤りとは我々の理性が我々の体とは独立に存在する脳の中のプログラムのような存在だと分離したことであると結論している。読みにくいがBMIやコンピュータのいく先を考えるにも面白い本だ。 |
関連本棚: |
sshinji
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文明の生態史観 (中公文庫)
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著者: |
梅棹 忠夫 |
出版社: |
中央公論社 |
評価: |
5 |
カテゴリ: |
評論
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コメント: |
この論文の初出が1957年。ジャレドダイヤモンドの「銃・病原菌・鉄」が2000年であるからそれより40年以上前に、世界の文明を科学、特に生態学的観点で比較しようと試みた発想には驚く。しかも、近代文明とくに封建制から市民革命への以降をヨーロッパ、日本のようにうまくいったところ、インド、中国、東南アジアのようにブルジョアジーの発達がなく、うまくいかずに共産党や軍の独裁にいったところ、新世界(米国)のように、ブルジョアが新天地であまり抵抗なく移行していったところと分析してみせる。さらに、単なる西洋、東洋ではなく、アフガニスタン、トルコ、インドのような中洋ともいえる間の存在があるということを指摘しており、まさに、現代を予告するかのようだ。ミャンマーやインドの民主化がなぜ難しいかが改めてよくわかる。近代化を支えるブルジョワジーが未成熟なのだ。 |
関連本棚: |
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大学生のための100人100冊
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イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ
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著者: |
クレイトン・M・クリステンセン, ジェームズ・アルワース, カレン・ディロン |
出版社: |
翔泳社 |
評価: |
5 |
カテゴリ: |
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コメント: |
基本的に企業の悩むことと個人が人生で悩むことは同じ。
企業のイノベーションがうまくいかないことを分析する理論が人生がうまくいかないことの分析にも役に立つはず。
希代の経営学者がイノベーション研究の結果を冷静に人生に適応するという挑戦的な内容であるが、自身も死生の境をさまよっているだけに迫力がある。また、なにより敬虔なクリスチャンであること、信仰が、バックボーンになっていることは確かである。
しかし、バックボーンはあくまでも経済学の理論であるところが、この本のすごいところ。
イノベーションのジレンマなどで取り上げられた企業研究が個々でも取り上げられ、人生への指針となっている。
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関連本棚: |
sshinji
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クール革命―貧困・教育・独裁を解決する「ソーシャル・キュア」
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著者: |
ティナ・ローゼンバーグ, Tina Rosenberg |
出版社: |
早川書房 |
評価: |
4 |
カテゴリ: |
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コメント: |
貧困やエイズ、禁煙、ダイエットなどの問題を本書でいう「ソーシャルキュア」人々のつながりによる人間集団が持つ自浄能力、が解決するのに有効であることが様々な例を持って紹介されている。これらの問題が、人々が孤立しているからこそ解決されない時、人々の結びつきから入り、あとは人間の自然治癒力に任せようというアプローチは、よく働く。「重要なのは情報ではなく(誰から聞くかという)アイデンティティなのだ」同時に人間集団だからこそ抱える問題点もまた、顕在化するのも弱点であり、ソーシャルキュアにとっては障害となる。
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圧巻はこの本の日本語タイトルにもなっているセルビアにおける「オトポール」の活動だ(8、9章)。非暴力、クールな革命をソーシャルキュアの手法を使って成し遂げ、ミロシェビッチを退陣に追い込み、東欧のカラー革命の流れを作った。その後のオトポールの挫折はソーシャルキュアが社会と結びつけばつくほど、解決の難しい問題を抱えていくことが、現れている。
<br>
総じて、「ソーシャルキュア」とは人々の結びつきを核とするソーシャルイノベーションの手法であるともいえる。アメーバ型の組織であればこそ、様々なアイデアが自律的にくみ合わさって、困難な問題を解決していく。
一方で、ポジティブなピアプレッシャーによる活動が「ソーシャルキュア」であるとすると、ネガティブなピアプレッシャーによる活動は、現代のテロ組織やカルトである。10章では、善と悪の組織の戦いが描かれる。悪のピアプレッシャーに勝てるのは善のピアプレッシャーしかないのだ。善のピアプレッシャーは我が国でいうといい意味での村組織、隣組である。米国での例が紹介されているが、高度成長により、個を選択した我々は、善のピアプレッシャーが生み出せる環境を失ってしまったのかもしれない。
ソーシャルキュア=ピアプレッシャー+ソーシャルイノベーション
である以上、イノベーションのジレンマとどのように戦うかが問題なのだ。また、コミュニティの再生も問題だ。 |
関連本棚: |
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岸リトル
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仮想世界錬金術―モバイルソーシャルアプリに見る現代ディジタルコンテンツ革命
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著者: |
山上 俊彦 |
出版社: |
ACCESS |
評価: |
4 |
カテゴリ: |
インターフェース
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コメント: |
「モバイルソーシャルアプリに見る現代ディジタルコンテンツ革命」と副題がついている通り、今をときめくモバゲーの話なのだが、これまであまり語られてこなかった「人はなぜソーシャルゲームにはまるか」という仕掛けの部分を指摘していて面白い.本人の話が面白かったのだが、最後の方はちょっと筆が滑ったか.米国では、Persuasive Technologyというまじめな学問でもある世界だが、我が国でそれが、いち早くソーシャルな分野に展開し、しかも、ビジネスになっているところが、非常に面白い. |
関連本棚: |
sshinji
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実践 行動経済学 健康、富、幸福への聡明な選択
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著者: |
リチャード・セイラー, キャス・サンスティーン |
出版社: |
日経BP社 |
評価: |
4 |
カテゴリ: |
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コメント: |
googleのwork rulesから連れられてきた。第一部はほぼ心理学の話、いかに我々ヒューマンと完璧な経済人エコノは違うか。合理的な行動をしないからこそ助けが必要になる。そのおせっかいがリバタリアンパターナリズムである。
それを具体的な政策の面から応用しようとしたのが、第2部となる。真骨頂は第2部にあるのだろうが、第一部はいわゆるPT (Persuasive Technology)にも通じる話。
ちょうど、一般意志2.0にも応用可能。その時活躍するのが、選択アーキテクチャである。
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関連本棚: |
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日産 驚異の会議 改革の10年が生み落としたノウハウ
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著者: |
漆原 次郎 |
出版社: |
東洋経済新報社 |
評価: |
4 |
カテゴリ: |
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コメント: |
日産がいかにして再生していったか。そのために、「会議」というツールをどのように構成し、生かしていったかが解説される。読み飛ばしながら、エッセンスを理解すればいいだろう。いくつかのポイントは、会議のグランドルールに現れている。すなわち、(P10)
予定外の議題を持ち出さない。
ポジションパワーを使わない。
積極的に「聴く」「話す」「書く」「行動する」
時間厳守
「いかに〜するか」など建設的な表現活用
携帯電話はマナーモードに
安全なシェルター
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関連本棚: |
hama
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グレートカンパニー――優れた経営者が数字よりも大切にしている5つの条件
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著者: |
リッチ・カールガード |
出版社: |
ダイヤモンド社 |
評価: |
4 |
カテゴリ: |
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コメント: |
原題の「the Soft Edge」の方が内容にしっくりくる。イノベーションのジレンマに陥らない会社の5つの条件といったところで
信頼
知性ースマートさ
チーム
テイスト
ストーリー
がそれにあたる。様々な実例、メイヨークリニック、モモフク、ネスト、スペシャライズド、シーラスなどに合わせて説明されると説得力がある。 |
関連本棚: |
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エニグマ アラン・チューリング伝 上
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著者: |
アンドルー ホッジス |
出版社: |
勁草書房 |
評価: |
4 |
カテゴリ: |
コンピュータ
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コメント: |
計算幾何学の巨人、アランチューリングの伝記。エニグマ解読の部分は映画にもなったぐらいエキサイティングだが、天才的なひらめきだけでなく、以外と地道な作業であった。土屋先生ご夫婦による翻訳であった。計算機科学の視点からは少し物足りない部分もある。
上巻はエニグマをめぐるドラマのようなストーリー、後半では戦後のコンピュータ発明史とチューリングが、ソフトウェアの重要性を指摘し、人工知能へと思索を巡らせる様子が語られる。コンピュータが生まれる前から、その可能性について思索を巡らせ、チューリングテストに至る過程、現代の生物物理学を見極めた発生学に関する考察など、この人の洞察の深さに驚かされる。それでもノイマンやいろいろな人たちの相互交流によって爆発的にイノベーションが起こった様子は興味深い。様々な事実と周辺の背景、そした各人物の内面まで踏み込んで洞察するスタイルは時にまだるっこしいが、読み応えがある。 |
関連本棚: |
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増井
チューリング
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