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夜の橋 (中公文庫)
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著者: |
藤沢 周平 |
出版社: |
中央公論社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
時代小説
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コメント: |
藤沢周平の短編小説集。士道小説あり、江戸の市井小説あり、とバラエティー豊かな布陣である。藤沢氏の市井小説は、賭場漬けの人間が必ず出てくるので好みではなかったのだが、士道小説と並べて読んでみると、独特の味わいと良さがあることに気づく。読んでいて楽しかったのは、武家の父と娘を軸とした、滑稽味のある家族小説「梅薫る」。「冬の足音」は市井小説だが、現代の30代独身OL小説に通じる現代性がある。 |
関連本棚: |
保志クロエ
平蔵
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花まんま
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著者: |
朱川 湊人 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
一昔前の大阪の下町を舞台とした、ノスタルジックな小説集。ホラー小説のエッセンスを取り込みつつも、あまり陰鬱でないのが印象的である。全編こてこての大阪弁なので好き嫌いが分かれるかもしれない。表題作の「花まんま」も良かったが、どこかユーモアのある「送りん婆」も面白かった。 |
関連本棚: |
鉄
紫雲
平蔵
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ユーラシアの秋
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著者: |
佐々木 良江 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
日本の帝国主義の申し子として生まれ、歴史の大きなうねりの中で流転の運命をたどった一人の女性の物語。歴史に抗うでもなく、しなやかに生き抜いた彼女の姿に感銘を受ける。佐々木良江氏の真摯な筆致が、尚更心に染み入る。 |
関連本棚: |
平蔵
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大仏破壊 バーミアン遺跡はなぜ破壊されたか
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著者: |
高木 徹 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
タイトルに惹かれて手に取った本。そういえばこの作者、<a href="/%E5%B9%B3%E8%94%B5/4062750961">ドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫)</a>を書いた人でした。<br>
タリバン政権成立の背景、タリバン政権に接近・侵食したビンラディンが、ついにはタリバンを全く別物の組織にしてしまった過程など、アフガニスタンの現代史がコンパクトにまとめられている。<br>
イスラム教=偶像禁止というイメージが強いせいか、イスラム教徒が大仏を破壊するという行為自体に、違和感を感じなかった日本人も多いのではないだろうか。しかし、そもそも、イスラム化して千年以上も経過したアフガニスタンで、なぜ、これまで大仏が破壊されなかったのか、それを何故タリバンが強行したのか。この問題を整理し、アルカイダがイスラムの教義を逸脱したテロ組織だと暴き出した点は、高く評価できると思う。 |
関連本棚: |
suchi
平蔵
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かたみ歌
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著者: |
朱川 湊人 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
昭和40年代の東京の下町を舞台にした、ノスタルジックな連作集。日常の生活の中でおこる不思議な出来事がいずれも印象的である。粒揃いだが、しいて言うなら「栞の恋」と「ひかりの猫」(猫好き必読!)がおすすめ。押し付けがましさのない「郷愁」を描ける作家はなかなかいないので、今後の活躍に期待。 |
関連本棚: |
あずきのリアルな
2005年10月〜2006年・しんじ
平蔵
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よもつひらさか往還
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著者: |
倉橋 由美子 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
古典文学のエッセンスがそこここにちりばめられた、倉橋流幻想譚。文章から喚起されるイメージの豊かさに脱帽。 |
関連本棚: |
二代目平蔵
平蔵
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音楽する社会
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著者: |
小川 博司 |
出版社: |
勁草書房 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
音楽
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コメント: |
大学時代、「世は歌につれ歌は世につれは本当か?」というお題目で、とても楽しい講座をしてくださった心の師匠の著。基礎となるのは結構難解な社会学の思考法だったりするのだが、論じられているのが日本のポップスなだけに、さくさくと読める。社会学ってこういうこともできるんだよ、ということを理解する書としても良いでしょう。<br>
そうそう、この本の中で、「今(1988年)の大学生は皆ピンクレディーを歌って踊れる」という記述があるのだが、数年前、「探偵ナイトスクープ」で実証されていた。ほんまに踊れるんや、と少々感動。我々の世代でいうとウィンクだろうか。しかし、ああも見事には踊れないしなあ。 |
関連本棚: |
平蔵
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朝陽門外の虹-崇貞女学校の人々-
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著者: |
山崎 朋子 |
出版社: |
岩波書店 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
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コメント: |
戦前、中国のスラム街に女子のための教育機関を作った日本人がいたとは、恥ずかしながら、この本を読むまで知らなかった。そしてその人物が、桜美林大学の創始者でもあったとは…。キリスト者でもあり、教育者でもあった清水安三の足跡を描いたノンフィクション。文革の嵐でも消しえなかった、清水安三の功績に感銘を受けた。 |
関連本棚: |
平蔵
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時空(とき)の旅人―とらえられたスクールバス〈後編〉 (ハルキ文庫)
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著者: |
眉村 卓 |
出版社: |
角川春樹事務所 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
現代小説
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コメント: |
スクールバスで時空を遡った中学生とその教師。とにかくはらはらどきどきしながらページをめくった、傑作ジュブナイルである。終わり方も清々しくて良い。他にどなたか、こういうはらはらどきどき荒唐無稽系ジュブナイルをものしてくれないものか…。 |
関連本棚: |
平蔵
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聖母の道化師 (中公文庫―エッセイ集)
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著者: |
井上 ひさし |
出版社: |
中央公論社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
エッセイ
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コメント: |
井上ひさし流、「吾如何にしてキリスト教徒となりしや」の表題作はじめ、ユーモアあふれるエッセイ集。「モッキンポット」シリーズは、この本のあとに読むべし。 |
関連本棚: |
平蔵
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