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キュートな数学名作問題集 (ちくまプリマー新書)
キュートな数学名作問題集 (ちくまプリマー新書)
著者: 小島 寛之
出版社: 筑摩書房
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関連本棚: hiroyukikojima2 ogijun
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エコロジストのための経済学
エコロジストのための経済学
著者: 小島 寛之
出版社: 東洋経済新報社
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コメント: wiredvision 連載「環境と経済と幸福の関係」より <br><br> 「環境問題を解決しようとすると、それがめぐりめぐって、自分たちに不幸をもたらすかもしれない。環境と経済にはある種のトレードオフ(あちらをたてればこちらがたたず)が存在している。そのトレードオフを覚悟の上で、できるなら災いへの処方箋も携えながら、ぼくらは美しい日本だか清らかな地球だかに、向かうべきなのだ。なぜなら、覚悟しなかった災いは、人々をパニックに落とし、それこそ不毛で面倒ないさかいの原因を作るのが歴史の常だからである。」 <br> <a href="http://wiredvision.jp/blog/kojima/200705/200705290056.html">http://wiredvision.jp/blog/kojima/200705/200705290056.html</a> <br><br> cf. <a href="http://www.nikkeibp.co.jp/style/eco/interview/070727_uzawa/">宇沢 弘文氏インタビュー</a><br>「高い志で危機を乗り越えてほしい」地球温暖化問題について。
関連本棚: 山のじ なお。 michico hiroyukikojima2
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確率的発想法~数学を日常に活かす
確率的発想法~数学を日常に活かす
著者: 小島 寛之
出版社: NHK出版
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コメント: <a href="http://cruel.org/cut/cut200405.html">山形浩生さんの書評</a>より(『CUT』2004 年 5 月) <br><br>  未来のことはわからない。でも、未来に何かをするためには、往々にして今の時点で何かをしとかなきゃいけない。高い買い物をしたければ、いまから貯金が必要だ。雨に濡れないためには、家を出るときに傘を持って出るほうがいい。不動産開発でもうけるなら、数年後の竣工時の市場を考えて動くしかない。だからぼくたちはあれこれと、可能性や見通しについて予想と見当をつけつつ、ローンを組んだり投資をしたり、買い物をしたり仕事をしたりする。その過程で何らかの形で、ぼくたちはいろんな選択肢の起こる確率について評価しているはずだ(そうでないと身動きとれないもの)。そして実際問題として、ある選択(つまりは評価)は他の選択よりも優れているはずだ。すると、ここで考えるべきことは二つ。ぼくたちのやっている確率の「評価」ってのはどんなものだろうか。そして、「正しい」評価ってのはなんだろうか。 <br><br>  小島寛之『確率的発想法』は、その確率の考え方について、縦横に語りまくったあげくに通常の通俗解説書の枠を平然とぶち破り、単なる手法としての確率の実用解説を飛び越えて、確率を通した世界の見え方にまで話を進めた、無謀というか野心的というか、そんな本だ。いや、むしろ世界観の記述の仕方としての確率、とでも言おうかな。 <br><br>  ざっとあらすじを。確率の一番単純な考え方は、サイコロを投げるのと同じで、何回もやってみて、そこから確率を引き出すことだ。でも、実際のぼくたちの選択は「何回もやってみる」という手が使えないことが多い。その都度入ってくるデータをもとに見通しを修正するやりかたのほうがいい。そしてそれでも捕らえきれない部分がある。一度も起こったことがなくて、どう考えればいいかわかんない不確実な出来事の扱いをどうするか? それをもとに、小島は社会的な選択や人命の価値の考え方にまで話を進める。 <br><br>  そしてここから本書は、確率の解説書とは思えないすさまじい広がりを見せる。人々は最悪の事態を想定してそれを避けるように行動することが多いのが実験でわかっている。小島は、それをもとによい社会のあり方にまで議論を進めてしまう。ジョン・ロールズは、自分がどんな階級や才能に生まれるかはわからないとき、人は世界がどんなところであって欲しいと願うだろうかと考えた。自分が最悪のババを引いて、貧乏で頭も性格も身体も最悪な人物に生まれ落ちても、そんなにひどい目に遭わない社会、格差のあまりない平等な社会を望むんじゃないか。それが公正な社会だ、とかれは論じた。これは、最悪の事態を避けるという確率行動とも一貫性を持つ。つまり、確率論の考え方を導入することで、社会的な平等の理論的基礎づけができるんじゃないか?! <br><br>  すげえ。 <br><br>  もちろん野心的な分、つっこみどころも多い。特にぼくは、後半に出てくる「ありえたかもしれない世界」とやらを重視すべきだという理屈にまるで納得がいかない。たとえば自動車の社会的コストの計算にあたって、実際の事故や公害の増加をもとに計算する一般的な方法に対し、車がない「あったかもしれない社会」で享受できた自由や安全という権利を再現する全コストを含める、という考え方を小島はほめる。でも権利への影響を費用のほうに含めるなら、便益のほうにだって入れなきゃ不公平だ。車があることで、ぼくの直接的な活動範囲も食べ物や家などの選択肢、つまり自由と権利ははるかに拡大しているんだから。それを無視してコストのほうだけふくらませるのは、ぼくは悪質なプロパガンダだと思う。そしてもっと大きな問題。自動車がない世界で享受できたはずの自由なんて、考えても意味あるの? だっていまのような形で自動車が普及していないなら、ぼくは生まれてこなかっただろう。その権利を享受する「ぼく」は存在していなかった。だったら、そんなものを考えるべきじゃないんじゃないか。 <br><br>  そしてそこから小島が論じる「ありえたかもしれない世界」ってのは、ぼくが最初で述べた、人々のやってる評価と正しい評価とを混同する議論なんじゃないか? 過去のことは忘れて、将来にとっていちばんいい行動をしよう、というのが「正しい」考え方だ。でも実際に、人は過去のまちがった選択をくよくよ悩む。それは事実。だからといって、小島が言うようにそれを反映した理論がいいのか? いまの自分は過去のまちがいも含めた選択の結果なのに。小島のこの考え方は、まちがいのなかった理想社会なるものを勝手に想定して、それをもとに現在を断罪する変な、いやヘタすると危険な考えかたじゃないか? いまこの世界の一回性を軽視する思想じゃないか? <br><br>  が、そう思うのはぼくが既存の考え方に毒されすぎているせいかもしれない。小島の言うような発想があり得るのはわかるし、それを既存の体系とうまくブレンドできたら、もっと納得のいく社会理論もできるんじゃないか。本書はたかが通俗解説書の分際で、そこまで読者に考えさせてくれる。ついでに、前半の確率理論自体の説明もかなりわかりやすくておすすめだ。 <br><br>  それにしても、最近のNHKブックスの活躍ぶりはめざましく、ただの解説書を超えた本を次々に出している。本書もその好例だ。通俗解説書の多くは、専門書を思いっきり水で薄めておこちゃま向けにしただけだ。でもそうじゃない場合がある。専門書ほど厳密な論証が要求されないので、まだ細部の詰まっていない思いつきを自由に論じられる。もちろん、それは難しい。基本のところをとばして大風呂敷だけ広げるのはリスキーだし、人によってはそれを勇み足と思うかもしれないけれど、ぼくは(どこまでが定説か明確にしてくれれば)話を広げてくれたほうがおもしろいし、往々にして本質に迫れるから好きだ。小島のこの本は、そういう専門書より深い通俗解説書のすばらしい例になっている。
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使える!確率的思考 (ちくま新書)
使える!確率的思考 (ちくま新書)
著者: 小島 寛之
出版社: 筑摩書房
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コメント: 小飼 弾氏書評より。<br> --------------------------------- <br><br> 「世界知」を我々はどうやって「生活知」に取り入れているのかを解説。 <br><br> そのキーワードが、「動的確率」。そう。この「動的」というところが本書のタイトルに書かれていない大事なキーワードである。確率というと最も重要な法則として「大数の法則」というのがあるが、実はこの大数の法則で切るところまでが、「古典的確率」、すなわち「静的確率」で、これは意外と使いづらいのだ。 <br><br> まずなんといっても、それだけのサンプルを集めるのが大変であるということ。実際の思考において、古典的確率から知見を得ようとすると、往々にして集計が終わった頃には知見を必要とした事態も終わっていましたという、「天気予報のジレンマ」に陥りやすい。一日先を予測しようとすると一年かかるというあれだ。 <br><br> そしてなにより、ある事象に対する確率のほとんどは実は静的でないこと。今日の分まで分析が終わったとしても、その分析が明日役に立つとは限らない。今日正六面体のサイコロを使っていたと思ったら、明日は正二十面体のサイコロが出てくるかも知れないのが人生である。 <br><br> そう。確率が本当に「使える」ようになるのは、動的な事象を確率で切れるようになってからだと言って良い。もちろん基礎として「静的確率」があるため授業ではこれを先に教えざるを得ず、それゆえ確率の授業が退屈だと勘違いもされるのだろうけど、実は確率は動的に使ってこそ実践的になる。 <br><br> そのもっともシンプルにして強力な応用が、ベイズ統計だろう。本書もこれには第七章まるまる一冊をあてて解説している。blogosphereを見ると、この部分に関する言及が一番多かったように思えた。一番「使える!」と感じたからだろう。大風呂敷を拡げると、我々の脳の学習というのは、結局ベイジアンフィルターを更新することだったのかとすら思える。あるいは、静的な大数の法則による確率的結論が「世界知」で、自分のベイジアンフィルターの状態が「生活知」といったところか。 <br><br> 本書はそこからなぜ「真似することに合理性があるのか」を説いている。真似というのは、ぶっちゃけ、人のベイジアンフィルターをインポートすることなのだ。ベイジアンフィルターは学習開始当初はかなりおバカであるが、真似というインポートを通す事で、自分で最初から鍛え上げるよりも早く「使える」ようになる公算が大きくなるのだ。 <br><br> しかし、本書の最も良心的な部分は、最終章で著者がこうしたアプローチにも限界があるのだときちんと述べていることだ。確率的に合理的な選択を行っても、結果的に外れることはある。そして外れた場合、確率的思考は無力なのだ。 <br><br> 日本において、クロイツフェルトヤコブ病(CJD)に発症する確率は100万分の1であるが、発症してしまった人にはそのことは何の救いにもならない。幼児殺人の被害者は40人ほど。確率的思考では、それに備えを割くのは非合理だ。しかし被害者にそれを面と向かって言うほど我々、いや私は厚顔にはなれない。本書で一番感慨深かったのは、以下のこの言葉である。 <br><br> <blockquote><i> 筆者は、不確実性下の意思決定を考えるうえで、人生における「祈り」とか「覚悟」とかいったものを排除できないと思う。 </i></blockquote> <br><br> これを「合理的統計主義の敗北」と切り捨てるのは簡単だ。しかし私はこうした「経験に裏打ちされた限界の認識」を「インポート」しただけでそう結論づける人を軽蔑せずにはいられない。それこそ世界知と生活知をたがえることだと思う。確率で切れないものは確かにある。だからこそ確率を尽くすべきなのだ。 <br><br> その意味で、「『脳』整理法」はいささか「脳天気」に私は思えたのだ。特に「『脳』整理法」というもろインポーテッドなタイトルにそれを感じる。ちょっと手抜きがすぎませぬか、茂木先生。 <br><br> とはいうものの、「確率がとりこぼしたもの」に対する無力感は、両書を読んでも消えるどころかますます深くなるばかりだ。おそらくそれとの対決が、「ポストモダン科学」の天王山となるような気がする。 <br><br>
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算数の発想―人間関係から宇宙の謎まで (NHKブックス)
算数の発想―人間関係から宇宙の謎まで (NHKブックス)
著者: 小島 寛之
出版社: 日本放送出版協会
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数学でつまずくのはなぜか (講談社現代新書)
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完全独習 統計学入門
完全独習 統計学入門
著者: 小島 寛之
出版社: ダイヤモンド社
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文系のための数学教室 (講談社現代新書)
文系のための数学教室 (講談社現代新書)
著者: 小島 寛之
出版社: 講談社
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数学で考える
数学で考える
著者: 小島 寛之
出版社: 青土社
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数学の遺伝子
数学の遺伝子
著者: 小島 寛之
出版社: 日本実業出版社
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算数でホラー (パラドックス事件簿)
算数でホラー (パラドックス事件簿)
著者: 小島 寛之
出版社: 小峰書店
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関連本棚: hiroyukikojima2
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算数ワンダフル (パラドックス事件簿)
算数ワンダフル (パラドックス事件簿)
著者: 小島 寛之
出版社: 小峰書店
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