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夢みる惑星 1 (プチフラワーコミックス)
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著者: |
佐藤 史生 |
出版社: |
小学館 |
評価: |
A |
カテゴリ: |
コミック
佐藤史生
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コメント: |
<p>過去なのか、未来なのかある星の文明の最後に立ち会った人々を描くSF 。4 巻もの。状況は最悪、救いはないにも関わらず描く人物に悲壮感はない。ただひたすら生き抜こうとする。実のところ、佐藤史生の描くまんがは常にそうで、底流に生にたいする楽観というかほどよいいい加減さがある。 |
関連本棚: |
kana
teltel
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ナムジ―大国主 (第2部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)
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著者: |
安彦 良和 |
出版社: |
徳間書店 |
評価: |
A |
カテゴリ: |
コミック
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コメント: |
Amazon に第一部のデータがないので、これ。<br>
古事記/神武の系列の日本の古代を扱ったまんが。情報の欠如を、うまく想像力で埋めてあり読み飽きない。極端に神話重視に偏るでもなく、うまく人間を中心に解釈するのが安彦流で、きちんと物語になっている。古代の人の感情や常識なんて現代の見方で簡単に推し量れるものではないが、そこを転換するのが上手である。 |
関連本棚: |
ひがき
teltel
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もつれっ話 (ちくま文庫)
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著者: |
ルイス キャロル |
出版社: |
筑摩書房 |
評価: |
B |
カテゴリ: |
数学
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コメント: |
これ、表記だと著者が柳瀬尚紀になっているけれど、ルイス キャロルが著者だ。キャロルのパズル 10 編がおさめられている。問題ひとつひとつが、しゃれ?満載の小編で出題される。そしてもちろん、同じくしゃれ満載の解答編も付いている。英国の雑誌に連載されて毎回解答が投稿されていたようで、添削もしている。こういうのを微妙に訳すのが柳瀬訳なので、それも堪能できる。<br>
キャロル + 柳瀬ときたら、買うしかない、つーか100 円だったので則買い。で、手元の本を良く見たら出版社も異なり、れんが書房というところから1979 に出版されている。サイズも22x13 でひとまわり大きい。DB のデータは再版された時のものだろう。<br>
数学者だったキャロルの作ったパズルなんで、当然ながら数学的にはまっとう。キャロルはひねくれた文章を書くひとなので、柳瀬訳もぴったり。読みにくいこと読みにくいこと。独特の文体でたのしく読むべし。 |
関連本棚: |
雨中
giftig-engel
teltel
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ジェロニモ
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著者: |
フォレスト カーター |
出版社: |
めるくまーる |
評価: |
A |
カテゴリ: |
人物を楽しむ
ネイティブ アメリカン
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コメント: |
メキシコと合州国に対して自由と自立のために40 年ものあいだ立ち向かい続けた、最後のアパッチ戦士ジェロニモの物語。1829 に産まれて1909 に死ぬ。1886 に最後の投降をするまでは戦い続け、投降後は居住区で暮らす。戦いに明け暮れていたにもかかわらず、そこらのネイティブに比べればずっと長生きだ。地理と心理を巧みに用いた狡猾な戦術家で、装備と人員で勝る敵に何度も打ち勝っている。ちなみにジェロニモ(Geronimo)は、聖ヒエロニムスの英語読みと説明されている。
<p>
合衆国成立の過程で、西海岸と中部アメリカに支配が及ぶときに、別の文化を持ったネイティブと衝突する。常にそうであるように西欧人は圧倒的な武力と文明の力をもち、独善的な倫理で支配を進める。その結果、争いが生じ血が流れネイティブに怒りが産まれる。ジェロニモはその最後の体現だ。最終的に降伏したとはいえ、それは選択のうちの降伏であり、結局のところネイティブの魂が負けた訳ではないと結ばれており、最後まで誇り高く戦いぬいた稀有な人である。グローバル化とか言われ、世界が平坦になっている今では、こうは生きられない。結局のところ、合衆国というのは変わっていない。底流に西欧の文明の血を引いており、独善的でキリスト以外の世界が人間世界とは認められていないのだな、とイラク戦などから解る。
<p>
「最後の木が切られちまったら…最後のバッファローが死んじまったら…最後の金塊が掘り出され、最後のインディアンが殺されちまったら…それから先、あんたらは何をするつもりなんだ? きりのない欲でもって何をするつもりなんだ? 子どもたちにあんたらを見習わせるのかね? それからどうする? 最後には何も残らなくなっちまうぜ…あんたら自身のほかにはな」
<p>フォレスト カーター の小説だが、<a href="/teltel/4839700648">リトル・トリー</a> とは対照的に怒りと血と死にまみれた物語になっている。カーターは4 篇の小説しか残しておらず、どれも傑作とくればこれまたすごい人である。 |
関連本棚: |
teltel
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チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷
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著者: |
塩野 七生 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
A |
カテゴリ: |
人物を楽しむ
歴史
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コメント: |
最初に読んだ塩野七生の小説で、そのときには借りものだったはず。後に文庫で購入。しかし、今は何故かハードカバーも持っている。ボルジアといえば、ボルジアの毒、などと言われるように悪人の集合のように扱われたりするが、そんなことを知らずに読んだものだから、ひたすら美しいチェーザレにやられてしまったのだった。
この美しさは文章の切れ味の良さで引き出されている。耽美まではぎりぎり踏み込まず、過剰にならない装飾が施されている。ちなみに今読んで、ローマ人の物語なんかと較べれば"若い"と思ったりする。 |
関連本棚: |
veri
teltel
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ヴァレリア・ファイル2122年 (角川文庫―スニーカー文庫)
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著者: |
谷 甲州 |
出版社: |
角川書店 |
評価: |
A |
カテゴリ: |
SF
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コメント: |
後に角川スニーカー文庫で4 冊の続編がでる、サイボーグ? ヴァレリアとハッカー少年MK の近未来SF。1987 に出版されているのだが、すでにウィンドウを使ったGUI でネットワーク上のデータにアクセスしたり、ハッキングしたりと未来を先取りしている。もちろん、アイデア自体は既にあったのだが、まるで体験してきたかのような描写は素晴しい。さらには、記憶をデータとして保存したり、考える防御兵器がでてきたりと、士郎正宗ばりの世界にもびっくり。内容は今でも色褪せていない。まあ、2122 にウィンドウシステムが存続しているかは解らないが。
数年前に新書サイズ(中公ノベルズ 上下 isbn 4125005842)で出版されなおしたが、そのときには挿絵が士郎正宗であった。多少の書き直しがあったそうなので、思わず買ってしまったのは言うまでもない。違いを比較したりはしないけどね。 |
関連本棚: |
teltel
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新版 チェブラーシュカとなかまたち
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著者: |
ウスペンスキー |
出版社: |
新読書社 |
評価: |
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カテゴリ: |
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コメント: |
うーむ。借り物だけど入れちゃえ。今本棚に収まっているし。ある友人の父上がロシア関係の団体に勤務している都合で、彼の家には怪しげなロシア製LP が数百枚あった。そのなかに、ずいぶんと古いチェブラーシュカのサントラ? があった。ジャケットの哀愁を漂わせるチェブの瞳に、一目見ただけで惚れ込んでしまった我々は次世代の流行りはこれだ!! と直観したのだが、何もせずに散会したのだった。その数年後、見事にチェブラーシュカブームがやってくるのであった。それとは別にロシア語をやっている友人がいて、実はこの本は彼女のものなのだが、その彼女のつてで主題歌を奏でるわにのゲーナーぬいぐるみが入手できて手元にあったりするのだが、ほこりが溜る、と袋に入れられてしまっている。 |
関連本棚: |
teltel
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