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ぼくは勉強ができない
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著者: |
山田 詠美 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
☆☆☆☆ |
カテゴリ: |
青春小説(高校生)
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コメント: |
中高生に受けそうです。主人公が魅力的なのはいいんだけど、ときどき説教くさいのが残念。「時差ぼけ回復」の章が気に入ってます。”しかし、しかしだよ。こんなふうに、ぼんやりと電車に乗って、春が来たと思うのは、ささやかだけれど、やはり、楽しいことなんじゃないのか?”
書き出し:”クラス委員長は、ぼくと三票の差で、脇山茂に決まった。” |
関連本棚: |
eikoさん
ナカムラアキ
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かんこ
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十七歳だった!
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著者: |
原田 宗典 |
出版社: |
マガジンハウス |
評価: |
☆☆☆☆ |
カテゴリ: |
エッセイ
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コメント: |
笑える。電車の中で読んでしまって大変な目にあった。高校生時代の自意識過剰でバカバカしくも楽しい日々。
原田氏とほぼ同世代の自分にはリアルタイムで体験したような懐かしさを感じます。アイビーだったよね、ファッションといえば。
体育祭の仮装行列で着ることになったバニーガールの衣装の描写がツボにはまって笑いがとまらない。
「一応尻の部分にはバニーらしきホワホワの白いボンボンが付けてあったが、これもサイズがやけに小さくて、何だか“大福餅の上へ坐ってしまった馬鹿”を思わせる。」 |
関連本棚: |
eikoさん
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葉桜の日 (新潮文庫)
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著者: |
鷺沢 萠 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
☆☆☆☆ |
カテゴリ: |
青春小説
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コメント: |
鷺沢さんの小説はこれが初めて。うまいなぁ。
書き出し:「マモル、倒れちゃったんだよ、そう言えば」
”——人の生きていく方法や道はさまざまで、どれが最高ということはない。ただ、自分のめいっぱいに真実(ほんとう)で生きていればいい。”
”人と違う点はたしかに多いが、それに不満を唱えてみたところでどうしようもないと思う。最高の人生、などということばを志賀さんは使うが、ジョージの場合、自分を誰と較べたらいいのかさえ判らないのだった。” |
関連本棚: |
eikoさん
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こんな夜更けにバナナかよ
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著者: |
渡辺 一史 |
出版社: |
北海道新聞社 |
評価: |
☆☆☆☆ |
カテゴリ: |
福祉
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コメント: |
障害者問題のノンフィクションで、おまけにかなりの長さであるこの本が売れたというのは、内容もさることながら、この書名の力が大きいでしょうね。内容も門外漢のフリーライターが突然深刻な現場にほうりこまれて、どう書いていったらよいのか、取材する人々とどうかかわっていったらいいのか戸惑い悩む様が伝わってきます。鹿野さんという人を通して、人と人が関わっていくことの現実を提示してくれています。「他人に依存せず、自分だけでやってゆける」のが自立でなく、他人との関わりなくしてはなりたたない「共生」の生き方。これは障害者だけでなく、健常者と言われる人も同じ。鹿野さんと私は同い年で、同じ時期に札幌でそれぞれの生を生きていたのですね。
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関連本棚: |
suchi
eikoさん
高校国語教員かとたか
踊り念仏
小説苦手のkan
ogijun
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対話のレッスン
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著者: |
平田 オリザ |
出版社: |
小学館 |
評価: |
☆☆☆☆ |
カテゴリ: |
言語
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コメント: |
人を打ち負かしたり、自分を優位にするための言葉でなく、他者と折り合いをつけて生きていくための言葉をどうしたら自分のものにしていくことができるかなんてことを最近ずっと考えているので興味深かったですね。
「対話とは、他者との異なった価値観の摺り合わせだ。そしてその摺り合わせの過程で、自分の当初の価値観が変わっていくことを潔しとすること、あるいはさらにその変化を喜びにさえ感じることが対話の基本的な態度である。」そうです。 |
関連本棚: |
eikoさん
晴子
stonechild
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黄色い髪 (朝日文庫)
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著者: |
干刈 あがた |
出版社: |
朝日新聞社 |
評価: |
☆☆☆☆ |
カテゴリ: |
青春小説(小中校生)・いじめ
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コメント: |
教育は学校だけの問題でなないわけで、だれでもが当事者なのだと思うのです。学校に通う子どもたちの現実を的確なことばで描いてくれている小説です。重たい読後感だなぁ。主人公夏実の私的読書感想を引用しましょ”《中学生はあんまり本を読まない方がいいのではないかと思います。感動した本ほど、読書感想ではすませられなくて、いろいろなことを考えて、わからなくなってしまいます。何も考えないで、今までのように、むしんに宿題に取り組みたい。ちかごろのコドモは本を読まなくなったというけど、本を読んでも何も変わらない大人は、いくらでも本が読めるのでしょう。うーむ。》” |
関連本棚: |
暇人
eikoさん
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子どもが子どもだったころ (集英社文庫)
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著者: |
橋本 治, 毛利 子来 |
出版社: |
集英社 |
評価: |
☆☆☆☆ |
カテゴリ: |
教育
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コメント: |
「こども」について小児科医の毛利氏と橋本大センセイが対談。それぞれの幼少期の思い出についての記述もあり興味深い。一番印象に残った箇所は第三章「内なるこども」の‘自立には無理がある’で仕事について橋本大センセイが言ったこと。“仕事ってどういうもんだと思う?...(略)みんなは「生きがいだ」とか何とかって言うわけですよ。言うけどさ、でも仕事の根本てみんな忘れてないかって。仕事って、「他人の要求にこたえない限り仕事にはならないんだよ」というのがあって |
関連本棚: |
eikoさん
stonechild-2
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底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間
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著者: |
町山 智浩 |
出版社: |
洋泉社 |
評価: |
☆☆☆ |
カテゴリ: |
社会、アメリカ合衆国
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コメント: |
2000年の大統領選挙時から2004年夏のマイケル・ムーア監督映画「華氏911」のアメリカ公開の騒動までの記述。ブッシュが再選された現在にこれを読んでいると、つくづくいやなため息がでてきます。アメリカはもっと良い国だったなんていう人がたくさんいるけれど、やっぱり以前からこんなもんだったんじゃないんですか。アメリカに多くの人が幻想を持っていたんですよ。アメリカ人自身も含めて。だって、建国の経緯からしてとんでもない国なんですからね。 |
関連本棚: |
eikoさん
Captain Bluebird
sakai
koheik
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風葬の教室
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著者: |
山田 詠美 |
出版社: |
河出書房新社 |
評価: |
☆☆☆ |
カテゴリ: |
青春小説(小学生)
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コメント: |
中学生や高校生が読むとはまるんでしょうね。いじめのリアルさは伝わるのだけれど、この主人公の自意識に共感できるかどうかで受け止めかたが違ってきそう。
書き出し:”鳥獣戯画という素敵な絵を社会科の教科書で見たことがあります。”
”私は自分の強さに感心します。そして、まわりの子たちをなんだか可愛いいと思い始めます。” |
関連本棚: |
eikoさん
中学生はこれを読め!
進吾
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若者たちよ! (河出文庫―橋本治雑文集成)
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著者: |
橋本 治 |
出版社: |
河出書房新社 |
評価: |
☆☆☆ |
カテゴリ: |
エッセイ
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コメント: |
橋本大先生による若者へのありがたいお言葉の数々。楽しませいただきました。お気にいりは:「過去・現在・未来」の中の、‘歴史というものは、“一つの流れ”であることを頭に入れないと分からないし、“一つの流れ”であることを頭に入れれば分かるもんなんだ。そういうことはあんまし学校じゃ教えてくれないけれども、教えてくれないことは、自分で捕まえてくるしかない、ということ。’そして、大センセイお薦めの歴史の本は、大体のアウトラインを頭の中にたたきこむためには中公文庫『日本の歴史』全26巻を通読。活字だけではイメージがわかないという人には『週刊朝日百科/日本の歴史』全133巻だそうです。 |
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eikoさん
ふらりすと
ogijun
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少年たちの終わらない夜
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著者: |
鷺沢 萠 |
出版社: |
河出書房新社 |
評価: |
☆☆☆ |
カテゴリ: |
青春小説(十代)
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コメント: |
これが書かれた1990年頃と今では十代の若者を取り巻く環境って変わっているでしょうね。十代の若者のやるせなさみたいなものは、時代が変わっても共通だとはいえるのかも。でも、今私の周囲にいる、地方の街に暮らす高校生たちがこれらの小説を自分たちのものって受け止めるのかなぁ。青春って夏の季節が合うのかしらん。
書き出し:”空の青さが目にしみる。流れ落ちる汗がまぶたの上に溜まる。もうすぐ夏が来ようとしている。” |
関連本棚: |
eikoさん
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本を読んで甲子園へいこう!
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著者: |
村上 淳子 |
出版社: |
ポプラ社 |
評価: |
☆☆☆ |
カテゴリ: |
学校図書館
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コメント: |
仕事がらみで読んでみました。
高校生って、本当に若くて心がやわらかなんだと日々実感しています。この時期の読書体験は影響が大きいのでしょうね。
”司会 読み聞かせが始まる、と聞いた時は、どう思いましたか。
八重樫 最初は抵抗がありました。でも監督から、「聞くことはとてもだいじなことなんだ。ただ聞いているだけでなく、イメージを描きながら聞きなさい」といわれて、だんだん理解できるようになってきました。読んでもらったお話の中では、野坂昭如さんの『凧になったお母さん』にとても感動しました。” |
関連本棚: |
eikoさん
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