なぜかこの著者の作品は読まないできていました。読んですごく良かったです。柳ジョージ&レイニーウッドに"BRIGHT LIGHT IN THE CITY"という曲がありましたが、その歌詞は、情景だけを唄ったものでしたが、それを思い起こしました。二人はわれわれの前では語り合いませんし、あまり自分の気持ちを吐露しません。にして、私の中で作られていく二人のイメージ。これは、多分に笠垣刑事によって作られていくことが多いのでしょうが、読後、はてさて、私の中で描かれたイメージが正しいのかもわからないなと思いました。著者の巧さに感服です。このボリュームで上下に分けないのも正解でした。(2010.08.12)