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論理力1分間トレーニング ロジカルに考え、伝える技術 (その1分があなたを変える!)
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著者: |
西村 克己 |
出版社: |
ソフトバンククリエイティブ |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
02_ビジネス
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コメント: |
うーん。毎朝1~2分のスキマ時間で論理力を鍛えられる!てなコピーに見事に踊らされて手にしてしまった一冊。仕事の関係でアンケートに答えたら、謝礼としてamazonのギフトカードをget、そんな泡銭で手にした本は、そりゃあもう大したことのない一冊なのでした。やっぱりアレですな、良書はきちんと身銭を切って厳選して購入すべきですな。まあ新卒で入社したての若者なんかにはタメになるかもしれませんね。と、それではあまりに悔しいので、それはそれとして「ああやっぱりできていないな俺」的な気付きを、搾り出すように列挙しておこう。<br>
<li>三角ロジックで説明しよう。why → データ、論拠 → so what<br>
<li>「要するに何を言いたいのか」主張と理由を簡潔に提示。<br>
<li>なぜなぜ問答。why?を5回繰り返せ<br>
<li>行き詰まったら制約条件を外して考えてみる<br>
<li>「ECRS」改善の優先順位。やめる→統合する→置き換える→簡素化する<br> |
関連本棚: |
SKZ
axd_old
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白銀を踏み荒らせ (幻冬舎文庫)
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著者: |
雫井 脩介 |
出版社: |
幻冬舎 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
「犯人に告ぐ」であれだけ私をトキメカセてくれた雫井脩介さんですが、ううむamazonのレビュー結果は的確だったようで。あまり面白くなかったです・・・。「栄光一途」に続く、スポーツミステリー第二弾とのこと。前作を読んでいなかったせいで面白さが半減したこともあるのでしょうが、この作品、ミステリーとしても活劇モノとしても、ちょっと詰めが足りなかったかなあと。競技スキー業界を徹底的に取材したと思われるリアリティ溢れる筆致だとか、ああなるほどスキーの世界にはちょっとヨーロッパ勢からの政治的な圧力があってその辺りをミステリーの動機付けに使うという巧みな時代性だとか、そんなところは評価に値しますが。 |
関連本棚: |
SKZ
scaile
おみきち
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地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
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著者: |
細谷 功 |
出版社: |
東洋経済新報社 |
評価: |
★★★★☆ |
カテゴリ: |
01_自己啓発
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コメント: |
良書です。「日本全国に電柱は何本あるか?」「シカゴにピアノ調律師は何人いるか?」などという、コンサルファームの新卒採用面接などでよく問われる(らしい)問題を解くための、〝フェルミ推定〟なるツール(考え方)の紹介を皮切りに、「地頭力」の重要さだとか鍛える術について書かれている。<br>
要は問題を解決するときの姿勢として、「結論から」「全体から」「単純に」この3つを大事にしなさい、と。いつも気をつけているつもりでもナカナカできていないので、耳が痛い話ではありました。<br><br>
※特に刺さったセンテンスを以下に※
<li>「検索エンジン中毒」「情報コレクター」「完璧主義」「猪突猛進」「経験至上主義」に陥ってはいないか<br>
<li>コミュニケーションにおける最大の問題は、それが達成されたという幻想である(ジョージ・バーナード・ショー)<br>
<li>仮説思考:どんなに少ない情報からでも仮説を構築する姿勢/前提条件を設定して先に進む力/時間を決めてとにかく結論を出す力<br>
<li>90分の内容をいかに30秒で説明するかという訓練を積み重ねる<br>
<li>知的好奇心にも二種類ある。1.知識への好奇心(What型)、2.問題解決への好奇心(Why型)。特に後者を鍛えるべきだ<br>
<li>智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。(「草枕」夏目漱石)<br> |
関連本棚: |
SKZ
ugokada
lazyknight
ARATA
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RyoWin
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うめ
kzk2009
いぬ
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メタボラ
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著者: |
桐野 夏生 |
出版社: |
朝日新聞社 |
評価: |
★★★☆ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
久し振りにキリノの毒に侵されてみる。沖縄を舞台にした、記憶を失った男が自分を取り戻すまでのロードムービー風な物語。これを単なる牧歌的なストーリーで完結させない辺りがいかにも桐野夏生らしい。南国特有のほのぼのとした風景だの宮古島出身の名脇役の口から容赦なく発せられる宮古弁だの、そんな暖か~い下敷きがあるにも関わらず、結局は破滅系のお話になっており。良い意味でやっぱり期待を裏切ってくれるんだよなあと。600頁は長いようであっという間に読み終えてしまいました。 |
関連本棚: |
SKZ
ポヨン
nm090
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プラナリア
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著者: |
山本 文緒 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
さすが直木賞受賞作。山本女史は本作品が初めてでしたが、純粋に面白かったです。出身地が自分と同郷なことにも少し親近感が湧いたりして。<br>
でもってこの短編集。どの話にも吃驚仰天だとかオチといったものは全くもってないのだが、奥田英朗の女性版といった感じのクスリとさせられる筆致に、すいすいと読まされてしまう。ああ、金城一紀の女性版かなあ?<br>
個人的には、ちょっとでも明るい未来が拓けているといった期待感を持たせてくれた最終話「あいあるあした」がキュンときました。他の作品も読んでみたいと思います。<br>
収録「プラナリア」「ネイキッド」「どこかではないここ」「囚われ人のジレンマ」「あいあるあした」 |
関連本棚: |
みかん(た行〜アンソロジー)
らいさん
さき
SKZ
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恐怖
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著者: |
筒井 康隆 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
すごく久しぶりの筒井康隆。「断筆」後の作品に触れるのはこれが初めてだったりして。でもって本作、筒井節は健在ナリ、といったことを再確認できたことまでは良かったのですが(「あはははははは」笑いが懐かしかった・・・)、それ以上でもそれ以下でもありませんでした。1日でサラっと読めますが、読後感はゼロに近くて。まあ筒井先生も老いてきたのでしょうね。最新作「ダンシング・ヴァニティ」に期待はしていますが。 |
関連本棚: |
SKZ
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噂 (新潮文庫)
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著者: |
荻原 浩 |
出版社: |
新潮社 |
評価: |
★★☆ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
2007年の夏、ブックカバー目当てでついつい買ってしまった一冊。荻原氏の作品、「明日の記憶」以外は全て生理的に受け付けなかったにも関わらず、帯に踊る煽り文句に負けて手にしてしまったというテイタラク。でもって改めて読んでみたのですが、まあ確かに「ラスト一行に瞠目!」というだけの驚きはあったものの、やはり中年作家が無理して笑いを取ろうとしている(頑張って若者風な空気を出そうとしている)感が全面に出ており。「やはりダメか・・・」と途中で何度も投げ捨てたくなりました。警察機構の描写なんかも元同業者の奥田英朗氏に比べたら稚拙極まりないし・・・。もう手を出しません!(今度こそ) |
関連本棚: |
リッキー叔父さん
SKZ
2007年・しんじ
コジロ→
UNO
さとほ
min*
scaile
reiko510
kojiad.
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八月のマルクス
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著者: |
新野 剛志 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★☆ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
このところ乱歩賞受賞作を中心にミステリーを読み耽っており。この作品もまた、いかにも(良くも悪くも)乱歩賞といった風情が
全面に漂っており。<br>
「お笑い業界×ミステリー」という取り合わせは、確かにこれまで見たことがないという点で新鮮ではありましたが、そこまで皆が
思い入れをもって日々を送っているものなのだろうかという素朴な疑問も残りまして。登場人物にそれほど感情移入ができませんでした。<br>
乱歩賞作品につき、サラっと読めます。最後はページ数の制限にやられて余韻を残すことなくプチっと話が終わってしまいましたが、それもまあご愛嬌かと。<br>
この方の他の作品も読んでみたくはなりました&すごく読み易い筆致で、好感を覚えました。 |
関連本棚: |
hogehoge4
ふらりすと
SKZ
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奇跡の人
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著者: |
真保 裕一 |
出版社: |
角川書店 |
評価: |
★★★★☆ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
先に読了した嫁の評価は微妙のようでしたが(^^。<br>
真保裕一さん、随分昔に『奪取』を読んだ記憶があり、随分と精緻な取材をした上で描かれているなあという印象がありまして。本作も脳外科を中心とした医療やリハビリの現場をきちんと取材され、それでいて「分かった風な記述」がまったくない、まずはその辺りに好感を持てました。<br>
記憶を失くした人間が自分の過去を紐解いていくロードムービー的な物語、と表現してしまうのは簡単ですが、これを単なる美談もしくは単なる破滅的な物語にしてしまわないのが、氏の巧さなんだろうなあ。結論マッチポンプ、といえばそれまでなんだけど、途中で飽きることなく一気に読める作品。好き嫌いは分かれるのかもしれないけれども。 |
関連本棚: |
suchi
SKZ
lookwest
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Twelve Y.O.
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著者: |
福井 晴敏 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★☆ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
乱歩賞つながりでget。<br>
これまたamazonのレビューでは手厳しいコメントが散見されたりもするのですが、いやいや1998年当時、しかも作者が29歳の時点で描いたという事実を踏まえれば、なかなか描けないですよ、と。<br>
#1998年の自分とか、29歳の自分とか、思い返してみただけで、<br>
#こんな国を憂うような想いは持てていなかったですよ<br>
純粋に楽しめました。<br>
作者本人が、「カネを湯水のように使って作り出されたハリウッド映画に対抗すべく」と紹介している通り、ストーリーの巧みさだとかアクションの華やかさがありつつも、時代考証の確かさだとか下敷きにしている政治的な(情緒的な?)メッセージの熱さだとかそんなものにも溢れていて。<br>
大沢在昌あたりがファンになってしまうのも頷けます。良い意味でのヲタクなんだろうなあ、福井さん。「何ちゃらガンダム」の原作もしてるんだってねw |
関連本棚: |
もりかつ
LaughingMan
takuya
文学賞
katsuwo
kyu
SKZ
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時の渚
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著者: |
笹本 稜平 |
出版社: |
文藝春秋 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
amazonでリコメされたので入手。ジャンルとしてはミステリーに分類されるのだろうけど、結論、「ええ話」でした。<br>
中盤まではロードムービー的にゆっくり丁寧に話が進んでゆき、正直ダルいなあとも感じられましたが、後半から一気に急展開。平蔵さんも仰る通り、ここまでドラマティックな人間関係は現実感ナシナシですが、まあこの物語が表現せんとするところの「血縁って実際どうよ?」の問題提起のためには、必要なプロットだったのだろうなあと。<br>
作者の方はあまり存じ上げませんが、この本がサントリー何ちゃら賞を獲ったのは恐らく氏が50歳前後の頃、よって文章に若々しさはありませんでしたが、良い意味での安定感があって、好感が持てました。「ミステリーだけどええ話」という意外な組み合わせを評価して星5つ。 |
関連本棚: |
みかん(あ行〜さ行)
SKZ
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ルパンの消息 (カッパノベルス)
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著者: |
横山 秀夫 |
出版社: |
光文社 |
評価: |
★★★★ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
横山秀夫氏の〝幻の処女作〟とのこと。<br>
なるほどサービス精神満点(展開が二転三転)で、なおかつ良い意味での「賞獲ったろ」的な野心に溢れた作品でした。<br>
氏が得意とする心理描写の巧さもこの作品から既に垣間見え、何と言っても純粋な推理小説としても楽しめる内容になっておりました。<br>
最近、短編ばかり書かれていて、それはそれで読みやすくていいんだけど、たまにはこういう長編をじっくり読ませてもらいたいものです。 |
関連本棚: |
あかり
暇人
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SKZ
サハコ
psi
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脳男
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著者: |
首藤 瓜於 |
出版社: |
講談社 |
評価: |
★★★★★ |
カテゴリ: |
09_娯楽
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コメント: |
ずーっと気になっていた、江戸川乱歩賞受賞作。<br>
amazonでのレビューには厳しいコメントが並んでいますが、いやいや、なかなかどうして良作ですよ、と。<br>
〝心を持たない男〟鈴木一郎と、連続爆破テロ犯、女性精神科医に大男の刑事、彼らの織り成すミステリー。<br>
確かに前半、「鈴木一郎」の人物像を炙り出していく過程にどきどき感が溢れているワリに、後半、「事件」が収束していく過程がアッサリしているのがイマイチ、との声も理解できます。<br>
でもまあ同賞の文字数制約を考えたら仕方ないかな、と。<br>
#初めから賞を狙いにいったとするならそれもどうかとは思いますが<br>
<br>
そもそも文体が心地良くて読みやすい。大衆に迎合するわけでもなく、逆に高みに立って偉そうに書くこともなく。トリッキーな表現もなく、丁寧に文章を紡ぎ上げている感じ。エンターテイメント作品としては、充分に評価に値する作品だと思います。 |
関連本棚: |
SKZ
びー玉
OCR3
ヤッちゃんの部屋
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